はじめに
囚人にかかる費用は1人あたり年間で約300万円と言われている。
これは、一般的な単身の生活保護受給者にかかる費用のおよそ2倍、日本の平均年収のおよそ3分の2で、この費用は税金で賄われている。
また、彼らは1日8時間の労働で栄養バランスの整った日替わりの食事が1日3回、お風呂や3時間の自由時間、9時間30分の睡眠がついてきて、土日祝日は完全オフ。そして、本来、「贖罪」である彼らの労働は賃金が発生しないために「無償の社会貢献活動」とラベリングされる。
いくら行動が制限されるとは言え、これでは真面目に働く善良な一般国民が報われないではないか。
犯罪者への贖罪は「賠償」として請求し、労働にもきちんと賃金を与える代わりにすべての生活や賠償をそのお金で行わせるべきではないだろうか?
という思いで作成したのが、この刑法案だ。
法体系をシンプルにするため、この刑法案では刑の扱いのみに焦点を当てており、具体的な罪は他の法律で扱うことにしている。
内容
第1条 用語
- w:労働定数。(国の最低賃金)
- [d]:日。(単位)
- [h]:時間。(単位)
- 身分刑:特定の身分の者が対象となる罪に対する刑。
- 主犯者:犯罪の計画者、共犯者および教唆者の総称。
- 再犯者:前科期間中に犯罪を犯した者。
- 賠償額:法に基づくすべての賠償を金額で表したもの。
- 拘禁刑:最低賃金での労働による報酬をもとに賠償を行う刑。
- 更生宣言書:拘禁者が書く、更生したことを宣言する600字程度の書類。
第2条 適用範囲
- 原則、国内・国外の日本船舶・航空機内の犯罪者に適用する。
- 国外の、以下に関する者に適用する。
- 国内への危機誘致。
- 国旗・国章の破壊。
- 通貨・公文書・証書・有価証券・支払用カード・公印・公記号の不正造用。
- 国外の、以下に関する国民に適用する。
- 暴行・殺人・誘拐・不正逮捕・人身売買・強制堕胎・保護責任者遺棄。
- 放火・建造物侵害・略奪・詐欺。
- 賄賂・横領等の職権濫用。
- 私文書・診断書・私印の不正造用。
- 名誉毀損・重婚。
- 国外の、以下に関する国民が被害者である外国民に適用する。
- 暴行・殺人・誘拐・人身売買・不正逮捕。
- 略奪・詐欺。
- 国外の、以下に関する日本公務員に適用する。
- 公書の不正造用・賄賂・犯罪者の逃走助長等の職権濫用。
- その他、条約に基づき、罰すべき者に適用する。
- 外国で確定裁判を受けた者について、同罪で追加刑を執行できる。ただし、犯人が部分刑を受けているとき、刑を部分執行する。
第3条 刑
- 死刑、拘禁および罰金を主刑、没収を副刑とする。
- 刑は円を単位として、C(pA=(拘禁額), pB=(罰金額))または C(p=(賠償額))と表記する。
- 拘禁者の生活費は自己負担とし、支払えない場合は賠償金から差し引く。
- 拘禁者がやむを得ない事情で労働を行えない場合、6[h/d]の労働をしているものとみなす。
- 罰金不可の場合、相当額の拘禁に変換する。
- 刑の執行前に勾留を行っていた場合、相当額を免除をする。
- 犯人の所有物について、犯元物・犯用物・犯得物を没収する。
ただし、没収不可の場合、相当額を罰金に変換できる。 - 犯罪後、法改正によって刑の変更があったとき、軽い方を適用する。
- 拘禁者の更生は、賠償完了および法務省への更生宣言書提出をもって認める。
- 更生者は、その翌日に釈放する。
- 前科者の C(p=p0w)と規定された犯罪に対する刑は、C(p0w≤p≤2p0w)とする。
- 身分者と無身分者が、身分罪の共犯をしたとき、両者に身分刑を執行する。
- C(p=p0w)完了後、3p0w[h]の間、前科がつく。
- 前科期間に C(p≥10w)の犯罪を行わなかった場合、前科は消滅する。
第4条 無罪・部分刑
- 原則、以下の行為は、違法であっても罪に問わない。
- 初等教育および中等教育課程にある者の行為。
- 重大な人権侵害に対するやむを得ない行為。
- 以下に関する違法行為は、情状により、刑を部分執行する。
- 故意でない行為。
- 人権侵害に対する過剰防衛または法律上特別な義務を負う者の防衛行為。
- 無知による行為。
- 精神障害者の行為。
- 犯罪後、拘束前に自首をした場合。
- 不告訴不起訴の罪において、被害者に罪を告白して措置を委ねた場合。
- 犯罪動機に関して酌量すべき場合。
- 未遂の場合。
- 副犯者の場合。
- 未遂について、規定の罪があればそれを適用する。
- 刑の部分執行について、以下のように行う。
- 死刑の場合、C(p≥4000w)
- 無期拘禁の場合、C(pA≥2000w)
- C(pA=p0w, pB=p1w)の場合、C(p0w/2≤pA≤p0w, p1w/2≤pB≤p1w)
- 部分刑の執行順序は、再犯加重、法律上の軽減、併合罪の加重、情状軽減。
第5条 同時執行
- 判決前の複数の罪について、賠償額を合計して刑を執行する。
- 最重刑の2倍超過の拘禁は、罰金に変換できる。
- 最重刑が死刑の場合、没収を除くその他の刑は執行しない。
- 最重刑が無期拘禁の場合、没収を除くその他の刑を罰金に変換する。ただし、他の刑が無期拘禁の場合、C(p=4000w)の罰金にする。
- 一行為が、複数の違法にあたる場合、該当する最重刑を適用する。
第6条 執行猶予
- C(pA<500w)の拘禁者が以下の条件を満たした場合、該当者に監視付きの執行猶予ができる。ただし、部分猶予の場合は主刑を優先し、執行終了日の翌日から行う。
- 再犯者でないこと。
- 猶予中、犯罪をしたことがないこと。
- 情状があること。
- 更生宣言書を提出していること。
- 行政官庁の処分に基づき、監視解除ができる。
- 猶予者が①の条件から外れた場合、すべての猶予・監視解除を取り消す。
ただし、手続完了まで猶予・監視解除中として扱い、刑期には含めない。 - 取消なく猶予終了した場合、主刑を執行しない。
第7条 仮釈放
- 拘禁者が以下を満たした場合、行政官庁の処分によって仮釈放ができる。
- 再犯者でないこと。
- 最大刑期の1/3以上が経過していること。
- 仮釈放中、犯罪をしたことがないこと。
- 猶予前の仮釈放の場合、その猶予が取り消されていないこと。
- 更生宣言書を提出していること。
- 更生施設内での素行が良いこと。
- 仮釈放者が①の条件から外れた場合、仮釈放を取り消す。
ただし、手続完了まで仮釈放中として扱い、刑期には含めない。
第8条 時効
- 人命に関する場合を除き、C(p=p0w)の判決から 3p0[h]執行不可だった刑は不執行とする。
ただし、不執行が確定した日から 3p0[h]の前科をつける。 - 時効は、執行の猶予・停止中、国外逃亡中は進行しない。
- 時効は、拘禁ならば該当者の拘束、罰金・没収ならば執行をもって失効する。
